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女性が働き続ける、ということについて。
ある婚活関係の掲示板にて、男性がこんな書き込みをしていました。

「こういうご時勢ですので、ちゃんと仕事をもって、私に何かあったときには家計を支えられるくらいの収入を得ている女性がいいです」


確かに、その気持ちはわかります。
しかし、私は以下のようなレスを返してみました。

「家計を支えるとなると、パートや派遣、契約社員では難しいです。正社員でなければならないと思います。
正社員なら、残業、出張、転勤なども当然こなさなければなりません。

育児休業や時短制度などを使うにしても、育児休業は1年、時短は長くても子供が小学校に上がるまでしか使えません。
ちょっと残業がある会社なら、奥さんが毎晩夕食を作る、などはほとんど不可能です。(深夜ならできるかもしれませんが)そのあたりは平気でしょうか。

子供や親が病気になったときに、奥さんが会社を休めなければ、どうなさるおつもりでしょうか。

奥さんが一週間出張に出ることになった場合、その間の家事育児についてはどうされるつもりでしょうか。

奥さんが転勤(海外も含めて)になったらどうされますか。あなたが会社を辞めてついてゆく、あるいは奥さんが単身赴任となり、あなたが家事育児をすべて担当することなどはできますか


回答は以下のようなものでした。

それはちょっと極端な例ではないでしょうか。
そこまで家庭を犠牲にして働いてほしいとは思っていません。

残業については子供がいたら断るべきではないでしょうか。
夕食はやはり母親がつくるべきだと思います。家に帰ったときあたたかい夕食があるのが憧れの結婚生活なので。

子供が病気になったときに仕事を優先するというのは、母親としてどうかと思います。
男性なら休めなくても、女性なら休めると思いますのでそこは母親がみるべきです。

出張も断るべきだと思います。一週間も母親が家をあけるなんてありえません。

転勤なんてもっとありえません。母親としての自覚がなさすぎます。
私が会社を辞めるなんて現実的ではありませんし、断るのが当然でしょう

・・・・うん。


確かに、そういう働き方を選ぶ女性もいます。
結婚、出産を機に、残業も断り、出張も断り、転勤も断り・・・。
そうなると、当然、昇進や管理職になるのなども、断らなければなりませんね。
会社からすれば、戦力外とみなさざるを得ないでしょう。
それができる仕事内容で、それが許される会社で、本人がそう望むのなら、それでいいと思います。

しかし、そんな状況は稀です。
正社員ならクビになることはないと思うかもしれませんが、巧妙に肩たたきされる例はいくらでもあります

というか、普通に働いている会社員の方ならわかりますよね?
この男性が求める「働き方」で、「一生家計を支えられるだけ稼ぐ」ということが、どれだけ難しいか。



「極端な例」「家庭を犠牲にして」と彼は言っていますが、「残業、出張、転勤を断らない」というのは、今まで家計を支えるために男性がしてきた、ごく普通の働き方です。
何か特殊な仕事でない限り、男だろうと女だろうと「家庭を犠牲にして」働かないと、家計をささえるほど働くのは無理なのです。


男性だと当然のことが、なぜ女性ならできると思われるのかというと、以下のような男性の思い込みからではないかと思います。

●「会社制度などで女性は男性に比べて優遇されているから、残業出張転勤を免れるはず」
・・・子供が幼児までなら、確かにそうかもしれません。それも恵まれた会社なら、です。
小学校に入ってしまうと、育児支援制度が使えない会社がほとんどです。
私の知ってる会社の中には産休すらとれない会社もちらほらあります・・・・。
(子供ができたら辞めるしかない)

●「家事育児をちゃんと自分でやったことがないから、その労力や大変さがわからない」
・・・専業主婦の母親や姉妹などが自然にこなしていると、「仕事」ではなく「日常生活の一部」程度に考えてしまう男性が多いと思います。一人暮らしをしていないとまったくわからないですが、一人暮らしをしていても家事をやってなければ同レベルだったりします。
「家事なんてたいした仕事じゃない」と思う男性は、じゃあぜひ、そのたいしたことない家事をすべて担当してあげると、奥さんも存分に働けると思います。

●「女性の仕事なんて、たいして大変ではないから家事と両立できるはず」
・・・30代後半以上くらいだといまだにこういう思い込みの人がいるようです。
おそらく、バブル期くらいまでは、女性社員といえば「男性社員のお嫁さん候補(最初から腰掛前提で、戦力としてはほとんど期待されてない)」お茶くみOLが多かったからだと思います。
しかし、氷河期以降、そういった簡単な仕事は機械や派遣社員にとってかわられました。
今やそんな「そこそこしか仕事をしない腰掛前提の女性社員」を正社員として雇う余裕のある会社は少ないです。っていうかあるのでしょうかね?
うちの会社は女性であっても、深夜残業とか週の半分出張とか、休日出勤とか、普通にやっています。
(以前勤めていた会社では、女性であっても床にザコ寝で、連続泊まり作業なんて普通にありました)


というわけで、女性であっても家事育児と仕事の両立には、かなり限界があることはわかるかと思います。
(これでわからない人は、もうおとなしく自分が稼いで専業主婦志望の奥さんをもらって、一生ちゃんと妻子を養ってください)

かといって、夫も仕事をしているわけで、家事育児には限界があります。夫婦そろって家庭を犠牲にして働いていたら家庭崩壊、結婚する意味もないでしょう。

なので、妻が働き続ける、という選択肢をとる場合、お互いの両親の実家をアテにするしかなくなります。特に、奥さんの実家ですね。(夫の実家でもいいのでしょうが、嫁姑の関係によっては、家庭が地獄になりますよ。)
あるいは、家事育児のアウトソーシングですね。ただしお金がかなりかかります。
夫婦で相当稼ぐ家なら可能かもしれませんが、「夫の稼ぎでは足りないから奥さんも」という家庭では、たぶん難しいでしょう。


まあ、いろいろぐだぐだ書いてきましたが、要するに、「奥さんに稼ぎを求めるなら、夫にも相当の覚悟が必要」ってことなんです。

「奥さんにもちゃんと働いてほしい」という方。
特に、奥さんにガッツリ働いてもらわないと生活がまわらないような年収(400万以下とか・・・)の方。

・妻の両親と同居、あるいはごく近所に住むことを真剣に検討できますか?

・どう段取りしたら、毎晩夕食をちゃんと作れるのか、考えてみたことがありますか?

・自分の会社の男性の育児休業について、きちんと調べて知っていますか?

・小学生以降になった子供を、どこに預ければいいか、考えたことがありますか?

・子供や親が病気になったとき、自分が休めるか真剣に考えたことはありますか?

・夫婦どちらか、あるいは双方が転勤となった場合のことを、真剣に考えたことがありますか?

・仕事で疲れて帰宅した後にも、毎日数時間家事をしなければならないことをわかっていますか?

・自分の趣味に費やす時間や、家でゆっくりくつろぐ時間がほとんどなくなることをわかっていますか?

・親が要介護になったとき、自分が会社を休んで介護しなければならない可能性を考えていますか?




なんとなく、そういうことは妻が自分に合わせてどうにかしてくれるもので、自分が考えることではないと思っていませんか?



よく、男性は女性に対して「一生働く覚悟がない」といいます。
それは否定しません。今の日本で本当に一生働き続ける覚悟がある女性は多くはないと思います。
多くの女性が「子供が生まれたら、一度仕事はやめて・・・」と考えていると思います。
しかし、その理由としては「男性側の覚悟がない」のもかなり大きいのです。

男性側が上記のようなことについて、きちんと覚悟と負担を担ってくれないと、女性は働き続けられませんし、どうしても働きたい女性は、家庭や子供をあきらめるということになります。
実際、現在40代くらいの世代ではそうでした。一昔前までキャリアウーマン=オールドミス、みたいなイメージがあったのはそのせいです。
私の周囲では、一生働き続けたかったけど、どうにも育児と両立ができず、やめざるを得なかった人が多いです。続いている人は奥さんの実家に同居している人だけですね。
夫の転勤についてゆかざるを得なかった女性も多いです。

最近の若い女性は、専業主婦志望が多いといいますが、先輩世代を見ていて「結局女は子供を生んだら働き続けるのは無理なんだ。だったら、無理に働くより、若くてきれいなうちに、妻子養えるくらい稼ぐ夫を見つけて、専業主婦になるのが一番楽じゃん」という結論にいたったとしても、無理ないことかと思います・・・。
(私は専業主婦はリスクが高いと思いますが・・・)

もし、上記のようなことはすべて考慮済みで、相応の覚悟と負担を担うという前提で、「女性にも仕事を持ち続けてほしい」という男性なら、きっと婚活市場では人気があると思います。仕事がとても忙しくて、でも結婚したい、子供もほしいという女性は多いからです。
奥さんの残業も出張も転勤もばっちこーい、家事育児介護、全部負担できます!という男性はぜひそれをアピールしてみてください。



ただ、私が見る限り、「妻子をちゃんと養うほどの収入もないけど、上記の覚悟もまったくない男性」というのがとても多いのが・・・・女性としては気になりますけどね・・・。
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